エアーベッドもいろいろ2

エアーベッドもいろいろ2

エアーベッドは、褥瘡対策にはとても便利なものです。エアーベ
ッドは、自動で動いて仙骨など褥瘡(床ずれ)の出来やすい部分
ばかりに圧力がかかるのを防ぎ、圧力を分散し褥瘡を予防しま
す。動くといっても少しですから仰向けに寝ているとき(仰臥位)
は体がずれたりはしません。しかし、横向きに寝る時(側臥位)
では体が倒れて最悪うつ伏せに倒れこめば窒息の心配がありま
す。
エアーベッドが出来る前は、無圧ベッドが主流でした。無圧ベッド
は動きませんがその形状や特殊な品質で体各部の体重が仙骨
などの一部分に集中的に掛かるのを防いで(分圧と言う)いまし
た。しかし、その分圧は十分なものでなく自分で寝返りが出来な
い場合は、概ね2時間毎程度に体を右に左にそして上向きに変
えてあげる必要がありました。それを体位変換と言うのですが、
この体位変換は褥瘡の予防効果だけではなく、体の向きを変え
て内臓に刺激を与え活発にするとか関節を動かし拘縮を防ぐ効
果があるのです。
一日数十分でも、ベッドを止めて側臥位をとるだけでも関節の稼
動範囲は違ってくるような気がします。しかし、サービス時間内
に15分でも側臥位をとるのは難しいかも知れません。
車椅子座位をとる訓練をして、車椅子に無圧マットなどを敷いて
サービスからサービスの間座っていただくと言うやり方もあるの
ですが、車椅子座位をとっていただく間は見守りなしになる場合
もありますから、出来ないかもしれません。
そこで、エアーベッドを静止にして側臥位になってもらう。そして
ベッド柵と体の間に布団とか枕を置いて絶対うつ伏せには倒れ
ないようにする。この方法で、なんとか体位変換の時間を作るよ
うに心がけています。しかし、これも最近はベッドの柵に利用者
さんが挟まって事故になっていることもありますので慎重な対応
が必要でしょう。
しかし、体位変換があるのと無いのでは大違いです。工夫して
慎重に取り組んでいます。