走るな!歩くな!エスカレーター

走るな!歩くな!エスカレーター
先日、県庁に地下鉄で出かけました。すると、あらゆるエスカレーターに大きな張り紙
がいくつもありました。
「走ったり、歩いたりしないで下さい」「2列に並んで乗ってください」!!!!
このところのエスカレーターや自動ドアでの事故を受けた物で、当然の処置と思う人
もあるかもしれない。しかし、案の定この町の市民は「そんなの関係ない」とばかりに
エレベーターに一列に乗ったり、エレベーターを歩く人もちらほらです。
この張り紙に説得力がないのは、エレベーターの上を走ったり歩いたりすることでの
転倒の危険は連想できるが、エレベーターに体や服を巻き込まれるような事故を連
想させないことにあると思う。確かに「走るな!歩くな!」と書けば、乗客がエレベータ
ーは危険な物らしいとの感覚をもつので注意は喚起出来ると思うが、体や服を巻き
込まれるような危険を想像できる人は少ないと思う。市民や国民が守れそうもないこ
とを決めたり、書いたりするのは意味が無く、子供に「規則を守らない大人」を見せる
だけの効果しかないと思う。
話は別になるが、このところの電化製品の取扱説明書は、今までなら当たり前のこと
が注意事項として列記されたせいか分厚く、必要なページを探すのも一苦労だ。注意
事項に記してあるからと、何かあってもメーカーは責任を取りませんよと言っているよ
うにも思われる。
 エレベーターの張り紙や、やたらと多い取扱説明書の注意事項は、有効に事故や
不測の事態の回避に、役立つのだろうか?加速しそうな不況の中でますます経費削
減、人員削減が進み、エレベーターなどの保守点検や電化製品の耐久試験が少なく
なることはないだろうか?
 安全で便利な物を設計、製造し、管理するという当たり前のこと。それに対して利用
する者は当たり前の使い方をするという社会的な常識も他の常識と共に崩壊していく
のだろうか。
赤信号でも皆で渡る。赤信号でも良く見て渡る。ちらっと見て渡る。まず車は来ないか
らと思っているのだろう、一目散に突っ走る。
近くの歩行者用信号の光景である。これで大丈夫なのか?