自己負担を含めて月額7万円ポッキリ

勉強不足で、基礎年金の支給額が6万なのか7万なのか知らないが、生活保護が認められず、基礎年金だけで月々の生活費をやりくりしなくてはならない方が増えるのは確実である。その方々が要介護になっても、それは変わらない。その窮状を政府に訴えた所で、一変させられる程の政策は期待できる筈もない。政治家さんや行政には出来るだけよい世の中を目指して仕事をしてもらいたい。しかし、このところはいつ政権が代わってしまうか分からないこともあって、大胆な政策決定は期待できないのが現状のようだ。我々国民がどのように乗り切るか真剣に考えなければならない時代がやってきたと言っても過言ではなかろう。

さて、私は利用者さんやご家族に「自己負担や食費も含めて月額いくらまで抑えれば、経済的に生活を続けていけますか?」と聞くことがある。景気がここまで悪くなかった頃はこちらから金額を提示したが、ここ数年は先に聞きにくいことを聞いておいた方がいいだろうと考えるに至った。今のところ、家賃だけは心配がない、又は家賃を差し引いても6万から7万は生活費に回すことが出来る利用者さんなので、なんとかやりくりをつけているが、現実は想像を絶するほど厳しい。簡単に言えば、デイサービスの費用、水道光熱費、最低限の消耗品、修繕費を差し引けば、介護保険や医療保険の自己負担分と食費やおやつ代に回せる費用は月額4〜5万円程度となる。もちろんご家族からの援助は期待したいが、この不景気の中多くは期待できないのではなかろうか?では、何を削れば基礎年金額相当で介護生活の継続が可能なのだろう。

デイサービスの費用、水道光熱費、最低限の消耗品、修繕費、介護保険や医療保険の自己負担分、食費、おやつ代、どれも削ることが出来ない費用だろうが、それでも工夫をして総額6〜7万に抑えることが課題である。

だから、当社の配食は原価を抑えながらも、介護保険を合わせてご利用のお客様には低価格で満足度の高いサービスを個別に見積もりし、生活に必要なもの全てを節約しつつも生活の質を損なわない方法を常に研究し実践している。 具体的に言えば、食材の購入は安くて品のよい店を選び、期限切れ間近の値引き品を利用することもある。オムツなどは当て方等を工夫し節約も心がけるようにしている。手間のかかることも多いが、少ない費用でより効果的な介護をすることは、充実感のある仕事でもある。